フィリピンの国旗で学ぶフィリピンの歴史(1986年~現在)

ブログ「DIY English」の製作者「大葉かむ」です。
国旗はその国の特徴や歴史を色濃く反映しています。これまでフィリピンは幾度となく国旗の変更が行われてきたわけですが、今回は、現在使用されているフィリピンの国旗について記事にしました。
以下が今回のテーマになります。
フィリピンの国旗が意味するものとは?
光条9本のフィリピン国旗とは?
1. フィリピンの国旗が意味するものとは?

現在のフィリピンの国旗です。1986年から使用されています。フィリピンの国旗には、それぞれの形や数に意味があります。
まず、白い三角形(white triangle)ですが、19世紀のフィリピンでスペインからの独立を目指してアンドレス・ボニファシオ(Andres Bonifacio)らによって結成された秘密組織であるカティプナン(Katipunan)の紋章を意味しています。

https://bcl.wikipedia.org/wiki/Ladawan:Flag_of_the_Katipuneros_of_Bicol.svg
次に、3つの星についてですが、これはルソン(Luzon)、ビサヤ(Visayas)、ミンダナオ(Mindanao)の3つの地方を表します。
フィリピン人は、この3つの地方を合わせてLuzvimindaと呼び、それぞれの主要都市については、Maceda(Manila、Cebu、Davao)と呼びます。
下の図がそれぞれの地位方および主要都市になります。なお、マニラは首都でもあります。

この3つの地方は国旗上では、それぞれ次のようになっています。

そして中央は太陽を意味し、これは先で述べたカティプナン(Katipunan)の紋章も意味しています。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Flag_of_the_Tagalog_people.svg
また、8本の光条にも意味があり、スペイン植民地時代に最初に政府に反抗した8つの州、マニラ(Manila)、カビテ(Cavite)、ブラカン(Bulacan)、バタンガス(Batangas)、ラグナ(Laguna)、タルラク(Tarlac)、ヌエバエシジャ(Nuevaecija)、パンパンガ(Pampanga)を表します。


最後にそれぞれの色ですが、
白:自由(liberty)平等(equality)・友愛(fraternity)
青:平和(peace)・真実(truth)・正義(justice)
赤:愛国心(patriotism)・勇気(valor)
を表し、赤と青が上下逆になって入れ替わった際は、フィリピンの軍旗となり戦争中を意味します。
2. 光条9本のフィリピン国旗とは?
将来採用される可能性のある国旗として、光条を9本にしたものがあり、2009年9月27日の国会でスペイン植民地時代にも屈服しなかったムスリムに敬意を表し議案で可決されました。
しかし実際には、改定されていません。

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