中学英語 単語が先か?文法が先か?

ブログ「DIY English」の制作者「大葉かむ」です。
中学の英語の授業は、教育カリキュラムつまり時間割の関係などで、単語や文法などを同時に習います。
しかし、参考書ではこれらはそれぞれ別々に用意されていることも多いはずです。つまり、それぞれを英語の要素に分けて学習する方が効率的ということです。
では、初めて英語を勉強する、もしくは英語をやり直す際に何から手をつければ良いのでしょうか?それさえ分かれば、英語習得がかなり容易になるはずです。
誰もが思い描くのは、きっと「単語」か「文法」でしょう。では、どちらが先でしょうか?効率を求めるなら、単語でしょうか?
今回は、「単語」と「文法」のどちらを先に学習する方が効率的か説明したいと思います。
テーマはこちらです。
単語を先に学習した場合のメリット・デメリット
文法を先に学習した場合のメリット・デメリット
中学英語の効率的なスタートダッシュ
1. 単語を先に学習した場合のメリット・デメリット

一見すると単語を先に覚えてしまった方が、日本語の意味が分かるので効率的に思えるのではないでしょうか。しかし、英語を始めて勉強する場合は、単語のみを先に覚えることは危険をともないます。
何が危険なのか?それには3つの理由があります。
①長期間の単語暗記は、モチベーションを維持できない
②品詞の分類ができない
③自動詞と他動詞を区別できない
では、それぞれ説明していきます。
①長期間の単語暗記は、モチベーションを維持できない
単語を覚えてから英文法を習うということを運動、ここではバスケットボールで例えてみましょう。
単語というのは地道な筋トレのようなものです。そして、文法とはシュートやドリブルのようなゲームを行うための基本的な動きを覚えるようなものです。
つまり、ひたすら筋トレを行い、体できてから(中学必修英単語1,200語を覚えてから)、やっとシュート練習などをさせてもらえるということです。
百式という単語暗記法を使用したとしても、3ヶ月は単語を覚える続けることになります。これは、かなり苦痛をともないます。
また、2020年からは小学校、中学校で約2200から2500語の単語数に増加するため、半年近くを単語の暗記に費やすことになります。
この長い期間、モチベーションを維持できるでしょうか?
②品詞の分類ができない
③のデメリットと少し共通するところがありますが、英語の単語を覚えるにあたって、初心者がもっとも混乱する理由に、1つの単語が複数の意味を持つという点があげられます。
特に中学英語はもっとも基本となる重要な単語で構成されているため、それぞれの単語が数多くの意味を持っています。
しかし、文法において品詞を学習することで、この難易度をかなり軽減することができます。品詞とは、単語を動詞や形容詞、助詞、接続詞などの文法的な機能や形態などによって分類したものです。
つまり、品詞ごとに各単語の意味を区分けすることで、スムーズに暗記することができるのです。もちろん、同じ品詞に複数の意味を持つこともあります。
しかし、品詞で区別せずにすべてを覚えるよりかは、区別する方がはるかに脳の負担は軽減されるでしょう。
③自動詞と他動詞を区別できない
動詞には、自動詞と他動詞があります。大きな違いは、動詞の後に目的語を持つかどうかです。
この目的語を持つかどうかによって、文の構造が決定するため、自動詞と他動詞を区別して覚えることはたいへん重要なことになります。
例えば、run(走る)とbuy(~を買う)です。runが自動詞で、buyが他動詞です。自動詞と他動詞を意識しない(違いが分からない)まま暗記してしまうと、runは「走る」、buyは「買う」と目的語を意識しない暗記をしてしまいます。
そのため、文法を勉強した後に再度、runは「走る」、buyは「~を買う」と暗記しなおすことになってしまいます。これは、大きなタイムロスになるでしょう。
2. 文法を先に学習した場合のメリット・デメリット

今度は、文法を先に学習した場合を考えて見ます。「単語を先に学習した場合」を考えると文法を先に学習する方が正解に思えてきます。
しかし、もし文法を先に勉強した場合、1つの大きなデメリットが発生します。それが、単語の意味が分からないことです。
当たり前のことではありますが、これは大きな問題となります。文法を勉強するつもりが、例文に分からない単語が出てくるたびに辞書で意味を調べることになるのです。
最初に書いてあったことを覚えているでしょうか?「それぞれ英語の要素に分けて学習する方が効率的」でしたよね。つまり、これでは英文法を勉強しているはずが、単語の勉強も同時にしていることになるのです。
また、そのつど辞書を引き、文法学習を中断させることは、モチベーションの急激な低下を招きます。これは、英語学習において学習自体を辞めてしまうことに繋がるため、大変危険なことです。
3. 中学英語の効率的なスタートダッシュ

単語を先に学習した場合と、文法を先に学習した場合を説明しましたが、結局のところ「鶏が先か、卵が先か」というジレンマが発生してしまい、結論がでません。
では、どうすればよいのでしょうか?実は、すごく簡単です。被害を最小限に減らすということなのです。
この2つの方法において、もっとやってはいけないこと、それは英語学習を辞めてしまうことです。そのことを念頭に入れると答えは出てきます。
では、再度それぞれのデメリットを提示します。
単語を先に学習した場合のデメリット
①長期間の単語暗記は、モチベーションを維持できない
②品詞の分類ができない
③自動詞と他動詞を区別できない
文法を先に学習した場合のデメリット
①単語と文法を同時に覚えることにより、モチベーションが急激に低下する
どちらにもモチベーションの問題(英語学習を辞めてしまう危険性)があります。これを回避するためには、まず最初に中学英文法書が読める程度の基礎単語のみを覚えるということです。しかし、この方法を取ったとしても、単語を先に学習した場合のデメリットである
②品詞の分類ができない
③自動詞と他動詞を区別できない
がどうしてもまとわりつきます。
そこで、最小限にデメリットを抑えるため、以下の手順で学習することが効率的です。ここで注意すべき点は、語彙力が常に参考書より高いレベルを維持することです。参考書を解く際に、分からない単語が数多くあると、それはもはや文法の学習ではなく、語彙学習(ボキャビル)になるからです。

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