CEFRを語るなら自己評価グリッド「Self-assessment grid」

CEFRを語るなら自己評価グリッド「Self-assessment grid」

ブログ「DIY English」の製作者「大葉かむ」です。

CEFRとは、正式名称を「Common European Framework of Reference」といい、日本訳でいうところの「ヨーロッパ言語共通参照枠」という意味になります。

前回は、このCEFRの概要について触れたわけですが、CEFRで検索すると「Common Reference levels(共通参照レベル)」ばかりがヒットし、この画像を見てCEFRを理解したかのような錯覚におちいっている人が多いように感じます。

この問題を解決するためにも、より詳細な情報として私たちは「Self-assessment grid(自己評価グリッド)」について知る必要があります。

それでは今回は、この「Self-assessment grid」について、以下の2つに触れます。

共通参照レベルと自己評価グリッドの違い
自己評価グリッドの詳細

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1. 共通参照レベルと自己評価グリッドの違い

まず、英語は4つの技能に分類され、このことを「英語4技能」と呼びます。「英語4技能」はそれぞれ、聞く(Listening)、話す(Speaking)、読む(Reading)、書く(Writing)を意味します。

「Common Reference levels」ではCEFRの概要にあたるため、これら「英語4技能」について一つの枠にまとめて記載されています。そのため、説明が煩雑になるだけでなく、読者が自己判断で英語4技能のそれぞれに分類しなければなりません。

そこで、「Self-assessment grid」です。「Self-assessment grid」は、その名のとおり、個人の英語能力がCEFRのA1~C2のどのレベルに達しているかを自己判断するためのシートとなっています。

そのため、それぞれのレベルを聞くこと(Listening)、話すこと(Speaking)、読むこと(Reading)、書くこと(Writing)の英語4技能に分類し、チェック項目をそれぞれ設けています。また、話すことについてはさらにやり取りと表現の2つに細分化してくれています。

これにより、私たちはCEFRと各英語の資格を比較することが容易になります

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2. 自己評価グリッドの詳細

次に「Self-assessment grid」の詳細を見てみましょう。英語と日本語の両方の「Self-assessment grid」を下記に示します。

Self Assessment Grid English
出展:Cambridge English Language Assessment
Self Assessment Grid Japanese
引用:「外国語教育Ⅱ 外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠」、吉島 茂、大橋 理枝 他、朝日出版社(2004)

まず、「Self-assessment grid」の特徴として、それぞれが例えを用いた表現となっていることです。これにより、読者はそれぞれのレベルで求められている能力を簡単に理解、想像することができます。

また、CEFRのもう1つの特徴として、英語能力だけでは表現できないものがあります。例えば、表中にある「積極的に参加」「時事問題」「経験」などで、母国語であっても必要とされるようなコミュニケーション能力や知識です。

英語はコミュニケーションを取るための言語ですから、当たり前といえば当たり前ですが、私たち日本人は英語に留まらず、あらゆるものについて「スコア」に依存して評価する傾向があります。

このことから、「Self-assessment grid」は英語能力の自己評価だけでなく、私たちに「英語とは何なのか?」「コミュニケーションとは何なのか?」を今一度考えさせられる教材に成り得るのではないでしょうか?