実は語学学校を辞めるという選択肢もある

実は語学学校を辞めるという選択肢もある

ブログ「DIY English」の制作者「大葉かむ」です。

語学留学をする際に留学先の国と語学学校を最初に決めると思います。そして、後はその決められた場所で1年を過すわけです。しかし、中にはその2つを変える人がいます。

多いケースとしては、半年間をフィリピンで過ごし、英会話能力の底上げを行なった上で、残り半年間をイギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどの違う国で過ごすというものです。これは、各国で求められる英語能力が十分でないために、1度フィリピンで必要条件を満たすための英語学習を行なうという計画的なものです。

また、次に多いものが語学留学が想像したものと違った場合です。フィリピンを例にあげると英語以外の言語の使用禁止という語学学校に入ってみたにもかかわらず、実際は友人間で日本語をしゃべっていたとか、語学学校の先生が素人ばかりだったというケースがあります。もちろん、単純に語学学校のシステムが自分自身にあってないという場合もあります。その他には、さらなる英語能力向上のためによりスパルタな学校へ移動するというポジティブなケースもあります。

しかし、このように語学学校を変える人は非常に稀です。フィリピンを例に上げますが、1つの要因として語学学校に問題があります。フィリピンでは8割の人が語学留学に失敗するといわれており、その大きな原因として語学学校に対する不満があります。俗に言う誇大広告、つまり事実以上に利点を強調した広告によって発生する被害です。

フィリピンの語学学校のホームページなどで、3ヶ月でTOEIC200点アップというような広告を良く見かけます。このような短期間であれば、その効果がないことに気付くまでに時間がかかり残り時間が少ない上に、語学学校の変更に莫大なお金がかかることから泣き寝入りという形になります。

また、フィリピンの制度にも問題があります。フィリピンで語学学校に通うためにはSSP(Special Study Permit)の申請が必要です。これは、英語を習うためには必要なもので、個人、学校にかかわらず、それぞれ1つずつ必要となります。もし、このSSPを所持しないまま授業を受けた場合は、罰金とともに強制帰国となります。この強制帰国を語学学校は前面に出してきます。

実際、セブでは極稀にですが家庭教師を装って近付いてくる詐欺師がいます。なぜなら、SSPを持っていないことをリークすると報酬が貰えるからです。そして、なぜ語学学校がこのことを前面に出すかというと家庭教師を雇うと安い料金(半額以下)で語学学校よりも質の良い授業を受けることが可能(フィリピンでは教員の副業が認められている)だからです。事実、SSPを取らずに家庭教師を雇っている人は数多くいます。そもそも個人でSSPの発行ができません。もちろんこれは違法なのですが、そもそも家庭教師を雇っているかどうかなど、他人には絶対に分かりません。無料で教わっている場合は、SSPの必要性がグレーだからです。さらに、ほとんどの人がSSPの存在自体を知りません。

なお、私はSSPを取得しない語学留学を進めているわけではありませんので、その点はご理解ください。実は、SSPを必要としない正規の方法で家庭教師を雇う方法があるのです。しかし、これ以上の話は今回のテーマとは関係がなくなるため、割愛します。詳細はまた別の記事で説明します。

話をまとめると、誇大広告と正当性、マニラの危険性などを利用者にアピールすることで、選択肢をセブの語学学校に絞らせた上で、長期契約を結び行動不能にもち込むということです。また、利用者の大半が初めての語学留学であるために、それが正しい情報かどうかの判断すらできないのです。

ただでさえ、英語能力に不安がある利用者がこのような環境におかれて、語学学校を変える勇気が出るわけがありません。しかし、ときとして語学学校を変える勇気というものは必要となりますし、少なくともその考えを持っておくべきです。このことについて、今回は2つのテーマで説明します。
語学留学=語学学校という考えを捨てる
語学学校を辞めるという選択肢を持つ

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1. 語学留学=語学学校という考えを捨てる

Not The Same As A Language School

そもそも語学学校が必要かということを真剣に考えなければいけません。なぜ、語学留学する際に語学学校へ通わなければいけないのでしょうか?その根本的な部分を考えようともせず、英語能力が不安な人は語学留学=語学学校という構図を想像します。

大切なことは、語学学校に対して何を求めるかをあなた自身がまずじっくりと時間をかけて考える必要があるのです。語学学校に行けば英語能力が向上するという考えは、ただの妄想に過ぎません。それが本当に正しいのであれば、フィリピンにおいて8割もの人が語学留学に失敗するはずがありません。

語学留学から得られるものを考える上で重要となるものが、カリキュラムです。つまり、その語学学校が何を教えようとしているのかを考えるわけです。これは、私たちが大学を選ぶときと同じです。ただ、知名度や偏差値だけで学校を選ぶとどうなるかは、すでに多くの人が経験していることでしょう。

フィリピンの語学学校を例にあげると午前がマンツーマン、午後がグループによる英会話レッスンという形が基本となっています。そこに、強制的な自学自習を設けたり、英語以外話していけないといった条件を付け加えていくことで、各学校は差別化を行なっています。つまり、ひどい言い方をすれば、学習習慣が身に付いていない人を学校に押し込んで強制的にやらせるというスタンスということです。

これまでまともに英語学習してこなかった人が、朝から晩まで強制的に英語学習をして伸びないはずがありません。しかし、本当に全員が強制に対して素直に従うのでしょうか?付いていけるのでしょうか?実際は、ほとんどの人がそれを実行できないから失敗するわけです。そもそも、学習習慣をわざわざフィリピンで身に着けること自体が時間の無駄です。学習習慣は、語学留学の前にすでに身に着けておかなければなりません。

学習習慣が身に付いた人にとって、語学学校の魅力は半減どころかほぼなくなります。語学学校のメリットは、毎日長時間、英会話ができるというだけです。それに対して、デメリットは自分のペースで英語学習ができない。スパルタと呼ばれる朝から晩まで拘束される学校では、外出できないために生の英語に触れることができない。長期契約のために、学校を簡単に辞めることができない。上げればきりがありませんが、デメリットの方が際立ってきます。

語学留学に求めるものは、英語に触れるというただ1点であり、英語学習初心者にとっては生の英語に触れる前のトレーニング(前準備)ができれば、それだけで目的は達成されるはずです。

つまり、思い込みだけで語学留学=語学学校と考えるのは危険ということです。

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2. 語学学校を辞めるという選択肢を持つ

Have The Option To Quit

語学留学を行なう上で、計画性はもちろん大事ですが、主導権をあなた自身が握ることも大切です。あなた(もしくは親)がお金を払っているのです。すべての選択権は、あなたにあります。

このことを念頭に入れて、語学留学の計画を練ることが成功の秘訣です。といってもどのような計画を立てればよいのか、語学留学の経験のない人にとっては、非常に難しいことだと思います。

そこで、私の例をあげたいと思います。もちろん、私も今回のフィリピン留学が人生で最初で最後の語学留学(厳密には海外出張)です。私は仕事の合間にESL(大学が持つ語学学校)に通いました。ESLを選んだ理由は簡単に辞めることができるからです

計画は、海外出張の申請を出す時点からずっと入念に練っていました。私は海外出張に行くまでに大学センター試験レベルまで英語能力を引き上げることを目標としていました。実際に成功したわけですが、この前提の元、ESLに2つのことを期待しました。1つ目がスタートダッシュ、つまり最初の数ヶ月で英語学習中級者であるCEFRのB1、B2レベルに達すること(B1の壁を越えること)です。2つ目は、その次の壁であるC1の壁を越える準備です。準備というのは、どう計算してもC1レベルに1年間で達成することが不可能だと思ったからです。C1の壁を越えるためには、英文法の力も語彙力も不十分です。何より、生の英語に慣れるという点で時間が足りません。

このように2つの目的に絞ったことで、私の行動は単純で分かりやすいものとなりました。まず、1つ目の目標が達成された後、私はバッサリとESLを辞めたのです。目標が達成できたわけですから、まったくもって未練はありませんでした。そして、自主学習を始めるとともにプライベートで数多くの旅行や映画などのたくさんの経験を通して、生の英語に触れました。そして、新年を迎えた2月よりまた2ヶ月ほど別の語学学校(現地の自由度が高い語学学校)に通うことになっています。語学学校を再開する理由ですが、C1の壁を越えるには、まだ十分とはいえないまでも、前以上に英文法と語彙力強化ができたため、英会話能力の伸びしろを得たからです。また、帰国後は忙しくなるために、この時間を有効活用するためでもあります。

このように、語学学校ありきという考えをなくせば、いろいろと選択肢に幅を持つことができます。もちろん、1年間を語学学校で過してもよいと思います。しかし、語学学校を辞めるという選択肢を持った上での決断かどうかで、その学校での英語学習の取り組みが変わってくると思います。ぜひみなさんも語学学校を辞めるという選択肢があるという考えを持った上で、語学留学に取り組んでもらいたいと思います。