留学生活、慣れたときにこそ取捨選択

留学生活、慣れたときにこそ取捨選択

ブログ「DIY English」の制作者「大葉かむ」です。

1年間の語学留学を行なう際に気をつけることの1つとして、生活に慣れたときというものがあります。これは、別に語学留学に限ったことではありません。

車も慣れたころに事故を起こすとよく言われます。免許の取り立ては、緊張感もあり常に注意を払います。しかし、慣れてくると自分は運転が上手いと勘違いしてしまいます。また、心のゆとりができて音楽を流したり、歌いながら運転をするようになります。こういった油断が事故を起こす原因となるわけです。だからこそ、慣れたころにより一層の注意が必要になるわけです。

語学留学においても慣れたころに問題が起こります。しかし、車のように目に見えて分かるわけではありません。この慣れたころの行動によって、1年後のあなた自身の英語能力の向上、つまり結果に影響を及ぼすのです。後悔先に立たず、まさに時限爆弾式のトラップということです。このことに気付かないまま日々を過してしまうと後で取り返しが付かないことになってしまうということです。

では、いつごろがその時期にあたるのでしょうか?人にもよりますが、おおよそ3ヶ月から6ヶ月ごろとなります。この時期は、生活にも慣れてきており、ルーティン(決まったパターン)で生活ができてしまいます。さらに、少し英語がしゃべれるようになったことで、これまでコミュニケーションがうまく取れないことで発生していたストレスや生活への不満が一気に解消される時期ともかぶってしまいます。このことが、あなた自身が英語ができるようになったという錯覚を生む大きな原因となるわけです。

順調にいけば、英語学習初心者でもこのころには英語中級者(CEFRのB1以上)に達しています。日本人に限定すれば、社会人の平均かそれ以上に位置するため、英語にかなりの自信を持っているはずです。また、日常生活を送っていく中で場数を踏み、慣れによる英会話能力の向上も見られるため、なおさら自分は英語ができるという錯覚におちいるわけです。

これこそが、慣れたときに発生する大きな落とし穴となります。そこで、今回は慣れたときにこそ、取捨選択が重要であることについて、2つのテーマで説明します。
目標を失うことの危険性
取捨選択の判断基準

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1. 目標を失うことの危険性

Risk Of Losing Goals

最初の3ヶ月は、英語能力が急速に成長します。これには、リスニング能力の向上が大きくかかわってきます。また、最初のモチベーションの高さも影響していることでしょう。

しかし、1番影響を与えているのは実はストレスであり、生活への不自由さなのです。コミュニケーション能力の低さから買いたいものも買えないという状態は、日本で快適に過してきた私たちにとっては苦痛を伴います。もし、少しでも会話が成立すればその快適な生活が手に入るわけです。そのことが、英語学習をする上での原動力となります。

私たちが語学留学をする前は、どんなに目標を高く持っていたとしても、英語が上手くなりたいという想いが先行しているはずです。それが現地で生活するようになり、生活を豊かにしたいという具体的な目的を持つわけですから、これまでと違い、緊急性つまり必死さが段違いなわけです。

しかし、この目先の目的というものは危険をはらんでいます。なぜなら、その目的が達成された後に目標を失う可能性が高いからです。ましてや、英語が上手くなりたいと思っていた人にとっては、それすらも達成された感覚を味わうわけですから、なおさら虚無感を感じるはずです。

人間は不便な生き物で、成長するためにはそれなりのストレス(不満)が必要です。あまりにも大きなストレスは心を病みますが、適度なストレスがないと何もしなくなります。つまり、私たちは常に何かしなければいけないという責任感であったり目的を持つことで、無駄のない日々を送れるということです。

そこで語学留学での目的について考えます。それはやはり英語能力の向上です。つまり、その英語能力の向上という目標が達成できていないことを自覚できていれば、このような事態におちいらないということです。言い換えれば、定期的にあなた自身の英語能力を客観的に計測すればよいということになります。

一番簡単な方法は、現地で英語の資格に挑戦することです。しかし、語学学校がそのようなサービスを行なっていない場合は、コミュニケーション能力がまだ低いことからいっても、受験にたどり着くことすら困難を極めるでしょう。そこで、活用すべきものがインターネットにある簡易テストです。TOEICやIELTSはもちろんのこと、語彙力テストなどたくさんのものが用意されています。このようなツールを使って、あなた自身が井の中の蛙であることを自覚することこそが気を緩めない秘訣といえます。

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2. 取捨選択の判断基準

Judgment Criteria For Selection

取捨選択の判断基準は、やはり英語に関してストレスを感じるかどうかということになります。例えば、旅行というものは英語能力を向上させる上で大きな役割を担うことは事実です。しかし、これに通訳(ガイド)が同伴した場合はどうでしょうか?もちろん、いざというときに頼るのであれば問題ありませんが、すべて通訳にコミュニケーションを任してしまうとこれはもはや遊びです。

友達から買い物に誘われたとします。それが、日本人の友人で会計などを除いて、ずっと友人と日本語でしゃべっていたらどうでしょうか?やはり、これも遊びです。

これが、ストレスを緩和させるためと自覚して、やっているのであればかまいません。怖いのは無自覚で楽な方に逃げている場合です

語学留学先は日本人の少ないところを選びなさいというアドバイスをよく見かけますが、この状況を強制的に作り出さないためのものです。人間は意志が弱いものです。特に英語を克服したいと思って、語学留学に挑戦している人はなおさら弱い傾向にあります。このような人は、すぐ横に日本語を使える環境があれば、どうしてもそちらへ流されてしまいます。

1人で日本の本を読んだり、日本の映画を見るのであれば、ある程度の歯止めはかけれますし、ストレス解消としては最適な方法だと思います。しかし、英語から逃げたいという人が集まれば、それはもう抜け出すことが難しい環境といえるでしょう。

語学留学は企業の宣伝により成功するビジョンしか私たちは持っていませんが、裏で多くの人が失敗をしています。フィリピンにおいては、実に8割以上が失敗しているといわれています。その現実を常に頭に入れておけば、日本語にかかわることがどれだけ危険か分かるとともに、抑止力になるでしょう。

私たちが流されやすいことは、学生時代の学校の定期テストや受験勉強で、すでに経験しているはずです。テスト期間になると遅くまで学校に残って友達としゃべってみたり、普段は見向きもしない部屋を急に片付け出したり、挙句は勉強会と称して友達と集まって、遊ぶだけで勉強は何もせずに終わる。それと同じことを語学留学でもしようとしているわけです。

取捨選択、それはここでは苦痛を選ぶということを意味します。何かを選ぶときに英語のストレスを感じない場合、それは英語能力の成長には決してつながりません。もちろん、それは不安によるストレスだけでダメです。そのストレスの中に、期待も持ち合わせている必要があります。不安と期待が入り混じった状態こそがもっともバランスが取れた状態ということです。また、旅行先で現地の人と英語で話してみようというような目標を持つことは、さらなる英語能力の成長が期待できるでしょう。

慣れたころこそ今一度、海外まで来て一体何をしにきたのかということを思い返すことが必要となるでしょう。