リスニング強化、語学学校との上手な付き合い方

ブログ「DIY English」の制作者「大葉かむ」です。
語学留学を決めて、多くの人が語学学校に入ることでしょう。もちろん、正規留学であったりESL、ワーキングホリデーを利用するも中にはいます。
正規留学とは、海外の大学へ入学することで、このような人は入学試験のためにある一定以上の英語能力が求められます。ある一定といいますが、日本人にとっては上級者に該当します。
またワーキングホリデーとは、2国間での協定で若者(各国間で年齢制限がある)が異なった文化の中で休暇を楽し、その滞在期間中の生活資金を補うために一定の就労を認められた特別な制度のことです。こちらは特に厳しい英語能力の条件はないものの、いきなり英語で生活を始めるわけですから、英語学習初心者では挫折して帰国してしまうことは容易に想像がつくはずです。
最後にESLですが第2外国語としての英語(English as a Second Languag)の頭文字を取ったものになります。定義が少し曖昧となっており、まず最低条件として大学がESLの運営を行なっていることです。そして、ESLは留学生のための英語の授業に該当しますが、近年では大学が学内で運営している語学学校もESLとする場合があります。私もこの大学が運営するESL(語学学校)を利用しました。
ここでESLについて、騙されないために1つ注意しておきます。特にフィリピンに多いのですが、大学の空き部屋を簡単にレンタルすることができます。また、大学が受注する形で語学学校を学校内に設置する場合があります。
ESLの最大の利点は、英語の先生に教えてもらえるという点です。場合によっては、大学生になる場合がありますが、その場合であっても十分な英語能力(発音、文法など)を有しています。
そこで、さきほどの間借りした語学学校や受注を受けた語学学校がESLの定義が曖昧なことをいいことに、ESLという看板を掲げることがあります。しかし、これは間違いなく別ものです。騙されないようにしてください。本当にESLであれば大学の公式ホームページに専用窓口が設けられているはずです。必ず確認してから利用してください。
話を戻し、語学学校とESLの2つが英語学習初心者をターゲットとしたものとなります。それ以外については、すでに十分な英語能力を持っていると思いますから、今回の話すことは必要ないでしょう。
今回いいたいことは、語学学校(ESLも仕組みは同じ)という名前ですが、実態は学校というよりもどちらかというと家庭教師や塾といったスタイルに近いということです。つまり、一般の学校のように全てを相手に任せて、毎日学習道具を持参して、言われたとおりのことをやればよいというものではないということです。
正直、言われたことをやる日本人は、語学学校からすればまさにマニュアル沿った形であり、素人を押し付けて教えるなど、正直カモにしやすいです。あなたがカモにならないためにも、そして高いお金を払っている以上、あなたの意見をしっかり伝えるべきです。また、対応が悪いといつでも語学学校を変えるという強い意志を出しましょう。そのような悪質な語学学校は、あなたの日本人としての控えめな性格や、右も左も分からないことをいいことに好き放題してきます。
そう考えるとESLの方があなた自身に全ての選択肢があるので、本当はおすすめということになります。しかし、実際はエージェントの手配などを考えるとどうしても語学学校の方が手続きが簡単でリサーチもしやすいため、多くの方が語学学校を利用してしまいます。結局、その語学学校という制限の中でどれだけ自己主張できるかが求められるということです。
今回は、語学学校のリスニング強化について、さきほど説明した自分の意志を伝えるということと、語学学校の授業外でも効率よくリスニングの強化を行なう方法について説明します。
語学学校は家庭教師だという考えを持つ
海外にいる意識を持つ
1. 語学学校は家庭教師だという考えを持つ

語学学校は先ほども説明しましたが、家庭教師や塾と同じです。特にマンツーマンレッスンのときであれば、家庭教師と考えればよいでしょう。これは、語学学校に限ったことではなく、英会話教室やネットワークを使った英会話も同様です。相手に自分が今取り組みたいことをしっかりと説明できた人だけが英語能力の成長を加速させることができます。
せっかくネイティブの人たちに授業をしてもらっているわけですから、そこでしか得られないものを得るべきです。私たちが語学学校に求めるものは、会話です。つまりリスニングとスピーキングです。
ここで英語4技能の関係を考えて見ましょう。英語4技能とはリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングです。ネイティブであれば、リスニング→スピーキング→リーディング→ライティングという順番で長い年月をかけて学習をしていきます。しかし、ノンネイティブは母国語を元に英文法の力を使って学習するため、リーディング→ライティング→リスニング→スピーキングと学習を進めていきます。特に日本人は最初の2つに重点を置いた教育を受けています。
また、リーディングはリスニング、ライティングはスピーキングの下地(基礎英語能力)となります。そして、相手の話していることが分からない限り(リスニング)は、それに対する返答(スピーキング)はできません。つまり、英語初心者に取ってはリスニングがもっとも強化したい英語能力のはずです。
しかし、実際の語学学校の英語の授業では、あなたの意見を述べない限り、マニュアルに沿った内容で学習が進められてしまいます。ここは勇気を持って、リスニングを優先に鍛えてもらえるように進言しましょう。
また、語彙力強化や英文法については、海外滞在中にあなた自身で自学自習ができますから、授業内容から除外してもらってもいいと思います。スピーキングの授業もリスニング能力が伸びてきるまで控えめしてもらい、伸びた後で割合を増やしてもらえばよいでしょう。
ここで、もう1つ重要なことがあります。それは、語学留学でしか聞けない質問は積極的にするということです。私たちは、日本で自学自習してから語学学校に挑むと思いますが、どうしても自学自習では分からないこと、ネイティブでなければ分からない感覚というものが出てくるはずです。特に発音の部分については、海外滞在中に疑問を全てなくすつもりで、どんどん質問しましょう。また、質問するという目的を持った英会話は、英会話能力を一気に向上させることにも繋がります。
2. 海外にいる意識を持つ

語学学校に全て頼るという考えは、せっかく海外に来たにもかかわらず、そのアドバンテージを十分に発揮できていないことを意味します。
学校の授業でもそうですが、授業だけ真面目に受けて、学年の上位が狙えるはずがありません。同じように考えると答えは自ずと出てきます。
まずは、語学留学の授業の休憩時間を利用するということです。ここで、日本人とつるんだり携帯ゲームをしているようでは、まず間違いなく語学留学は失敗となるでしょう。
同じ日本人とは、英語でコミュニケーションを取るということがまず鉄則です。そうすることで英語能力の向上だけでなく、他人の成長も伺えるため、活力(モチベーションアップ)を他人から貰えます。また、あなたの授業担当以外の先生や他の国の学生さんと話すことも、スラングに対応できる能力を手に入れる上で有効です。
何よりも、授業と違いナチュラルな会話ができることが大きなメリットとなります。特に休憩時間中は話す速度が自然であることから、そのスピードになじむことができます。
しかし、何といっても貴重な体験といえば、外出できる自由時間です。例え会話をしなくても、外国人がたくさんいるカフェで英語学習をするだけでも、効果が違ってきます。語学留学中に上級者の語彙力強化をしていると周りの会話から、ふと同じ単語が聞こえてくるなどといった経験は、よくある話です。ぜひ、リスニング強化に役立ててください。
なによりも、違うこと(英語学習や宿題)をしている際に、咄嗟に話かけられることはよい経験になります。これは、いつもの身構えて集中した状態(英語の授業)でのリスニングとは違い、別の能力(特に類推)を必要とします。また、咄嗟に聞き取れない場合に聞き返すなど、いつもと違ったシチュエーションを経験することもでき、多くのことが学べます。
ぜひ、臆することなく外へ飛び出しましょう。
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