英検だけではなく、TOEIC Bridge L&Rにも挑戦しよう

英検だけではなく、TOEIC Bridge L&Rにも挑戦しよう

ブログ「DIY English」の制作者「大葉かむ」です。

英語学習を行っていく中で、自分自身の英語能力を客観的に評価するために、英語の資格試験を利用することは有効な手段です。

日本人が英語の資格として、まず最初に思い描くものといえば、実用英語技能検定(英検)とTOEIC Listening & Reading(TOEIC L&R)の2つだと思います。

この2つの資格は、特徴がかなり違っています。英検は、各級に設けたレベル設定に応じて問題が出題されるため、受験者は一歩一歩ステップアップする形で学習を進めていきます。一方、TOEIC L&Rは全ての英語学習者が同じ問題を受験し、そのスコアーによって自分の能力、つまり自分の立ち位置を確認するものとなっています。

なお、この2つの資格にはどちらにもメリット、デメリットが存在するため、どちらかを選ぶのではなく、どちらも受験することが望ましいでしょう。

しかし、ここで英語学習初心者には、1つ重要な注意点があります。TOEIC L&Rは、英語学習者全体(初級者から上級者)を対象とした資格であり、CEFRでいうところのA1~C1に該当します。そして、マークシート方式を採用していることと相まって、重大な問題点が発生します。それが、初級者から中級者までの英語学習者のスコアーを正確に計測できないという問題です。

このことから、私のような英語学習初心者がTOEICにチャレンジする場合、最初のステップとしてTOEIC L&Rではなく、TOEIC Bridge Listening & Reading(TOEIC Bridge L&R)を受験することをおすすめします

今回は、その理由について説明したいと思います。テーマは2つです。
TOEIC Brdige L&Rとは?
TOEIC Brdige L&Rへの取り組み方

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1. TOEIC Bridge L&Rとは?

What Is Toeic Brdige

TOEIC Bridge L&Rとは、名前のとおりTOEIC L&Rへの架け橋となるものです。

TOEIC L&Rは、ListeningとReadingがそれぞれ、5点から495点の5点刻みの合計10点から990点のテストとなっています。それに対して、TOEIC Bridge L&Rは、ListeningとReadingがそれぞれ、15点から50点の1点刻みの合計30点から100点のテストです。TOEIC Bridge L&Rは、TOEIC Brdigeがリデザインされ、新たにTOEIC Bridge Speaking & Writingを加えた形で、第71回(2019年6月)から実施されている新たな資格です。

TOEIC L&RとTOEIC Bridge L&Rは、ともにマークシート方式を採用しています。マークシート方式ということで、ランダムでマークシートを塗りつぶしたとしても点数を稼ぐことができてしまう問題点を抱えています。

そのため、TOEIC L&Rにおいては、英語学習の初級者の部分にあたる低スコアー領域において、運要素が含まれる可能性が高いために英語能力を正確に測定することができないという問題を抱えています。

さらに、もう1つ大きな問題を抱えています。以前は英検を重視していた高校や大学の学校機関につられる形で一般企業も英検を高く評価していましたが、日本においてもグローバル化が進んだ現在においては、実用性の高いTOEICを重視する方向に変化しつつあります。

実は、この考え方は間違っています。なぜなら、TOEIC L&RはListeningとReadingの英語能力を測るための試験であり、WritingとSpeakingの英語能力については、TOEIC Writing & Speaking(TOEIC W&S)によって測定されるからです。

韓国ではこのことを一般企業が理解しており、現在はTOEIC L&RとTOEIC W&Sの2つのスコアーによって英語能力を評価しています。CEFRにおいても、TOEIC L&Rスコアー+TOEIC S&Wスコアー×2.5という計算式によって、スコアーを算出しています

しかし、日本ではTOEIC L&Rのみが未だ重要視されており、社会人の昇進や学生の入試試験で使用されています。本来の目的は英語能力を客観的に測定するためのものでしたが、人の評価指標にTOEIC L&Rを組み込んだことで、点数を重視することに重きが置かれるようになりました。

書店にいくと多くのTOEIC対策の教材が並んでいます。TOEIC L&Rでいかに楽をして、短時間でスコアーを稼ぐかということに重点が置かれた結果、英語能力の向上ではなく、手早くスコアーを上げるためのテクニックに重点が置かれるようになりました。

そしてこれらの教材は需要が高いことから、各出版社がこぞって供給したために市場に溢れています。そのため、英語初心者だけでなく、中級者のスコアー評価も怪しいものになってしまったわけです。

特に600点を1つの目安としている会社や学校が多いため、400点から600点へ一気にスコアーを上がるためのテクニック本が溢れ返っています。もちろん、見かけ上の600点であり、実際の英語能力は400点程度しかないわけですから、次に待ち構える800点の壁がより大きな障害と変貌することになります。

その結果、英語学習に挫折する人を大量発生させるための時限爆弾装置を出版社が市場にばらまいた形となっており、日本人の英語能力の向上どころから低下を助長したわけですから、これは出版社が招いた大きな罪だと思います。

しかし嘆いたところで、すぐに世の中が正しい方向に向かうわけではありません。そこで、活用できるものとして、TOEIC Bridge L&Rがあります。

最初に書いたとおり、TOEIC Bridge L&RはTOEIC L&Rへの架け橋です。このTOEIC Bridge L&Rで高得点を取った後にTOEIC L&Rへ移行することで、見せ掛けのスコアーではなく、本当の英語能力を持った状態でTOEIC L&Rに挑むことができます。

移行する目安についてですが、TOEICの公式サイトでTOEIC Bridge 150点以上でTOEIC L&Rに挑戦することを推奨しています。この150点は、TOEIC L&R 470点に相当します。なお、TOEIC Bridge L&Rに換算すると約80点なります。

しかし、私はTOEIC Bridge 160点以上、TOEIC Bridge L&Rに換算すると約90点を移行する目安にすることをおすすめします。理由は、この約90点がTOEIC L&Rの570点に相当するため、テクニックで稼げる可能性が高いスコアーを超えた状態でTOEIC L&Rに挑戦することができる、つまり正真正銘TOEIC600点の能力を持っていることを証明できるからです。

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2. TOEIC Brdige L&Rへの取り組み方

Approach To Toeic Brdige

TOEIC Bridge L&Rは、TOEIC L&Rと違い、中学・高校英語との親和性がとても高く、日程も学校行事を意識した資格となっています。

そのため、英検とTOEIC Bridge L&Rのどちらも併走しながら受験すると効果的です。また、2種類の資格が互いに意識しあい、試験日をかぶらないようにしてくれているところもたいへんすばらしい点です。

TOEIC Bridge L&Rは、英検と違いスコアーで評価されます。また、繰り返し受験する資格でもあります。さらに、受験に際して問題用紙や解答用紙にメモ書きをすることが禁止されており、英検よりも実践的です。

それに対して英検の下級では、じっくり考えて正解を導き出すようにできており、英語の基礎部分の理解度を正確に確認することができるようになっています。

また、TOEIC Bridge L&Rではリスニングに重点がおかれており、会話表現も重要視されているのに対して、英検では級によって区分けされていることで、簡単に対策ができてしまうという問題点があります。

2つの試験を受験することで、それぞれのデメリットを補うだけでなく、メリットがさらに生かされるため、やはり両方を定期的に受験することが有効です。さらに、試験日程がずれていることで、定期的なイベントと化すことができるため、日頃の英語学習のモチベーションを維持する手助けにもなります。

TOEIC Bridge L&Rへの取り組み方についてですが、最初は何もする必要はありません。テクニックなどを覚えては、TOEIC L&Rの二の舞になります。普通に中学英語、高校英語を淡々と学習することで、徐々にスコアーが上がっていきます。あくまで、あなたの英語能力を客観的に測るためのレベルチェッカーなのです。

ただし、普通に学習するだけでは、どうしても上がらないものがあります。それが、リスニングです。自分ではリスニングをかなり頑張っているつもりであったとしても、日本人のほとんどがリスニングに思ったほど時間を割いていないのです。

NHKの基礎英語1などを使って、毎日まとまった時間、最低でも30分以上学習することでリスニングの向上が望めます最初の100時間のリスニング学習で大幅な向上が期待できるとされていますので、半年続ければ英語が少し聞けるようになると思います。

半年も待てないということで、リスニングに割く時間を増やすという方がいるかもしれませんが、おすすめしません。英語初心者には、文法やボキャビル(語彙力強化)の方が重要だからです。かといって、学習時間そのものを増やしてしまうと挫折する可能性を高めるだけです。

そこで全ての学習において、音読することで今までと変わらない学習スケジュールで、リスニングの向上が狙えます。リスニングにおいて、自分が発生できない音は聞こえないという原則がありますので、音読することで発音を修正するとともにリスニングの強化に努めてください。また、舌を常に動かすことで舌の筋力がつき、正しい発音、綺麗な発音ができるようにもなります。

またその際は、ヘッドフォンをつけて行うと自分の声を大きく、正確に聞き取ることができます。もちろん、音楽をかけてはいけません。集中力の妨げになりますし、自分の声が聞こえません。

なお、この方法は小さなつぶやき程度の声であっても、十分に聞き取れますので、図書館やカフェなどの大声を出すと迷惑になるような場所であっても、気軽に音読することができます。自分の部屋だけでの学習では、サボってしまったり、気分が乗らない人は是非試してみてください。