高校英単語、百式英単語で快適なスタート!

高校英単語、百式英単語で快適なスタート!

ブログ「DIY English」の制作者「大葉かむ」です。

中学英語の学習を終え、いざ高校英語に駒を進めようとした際に問題となるものが語彙力です。中学と高校で覚える英単語数を比較するとその圧倒的な差に驚愕することでしょう。また、高校英単語をある程度覚えなければ、高校英語にまったく手を付けられないことも実感するでしょう。

そしていざ高校英単語を覚えようと書店に足を運ぶと多くの単語帳が立ち塞がり、どれから手をつければよいのか、まったく分からなくなります。

本来、新たな単語帳に手をつける場合に、分からない単語が3割程度までであることが理想とされ、それ以上分からない単語がある場合は苦痛を伴うといわれています。

しかし、中学英単語から高校英単語に移行した場合、どの単語帳を手に取ったとしても、分からない単語でほとんどが埋め尽くされていることでしょう。

ではどうすればよいのでしょうか?そもそも苦痛を伴う理由はなぜでしょうか?その点に注目すると1つの解決策が出てきます。

今回の紹介する百式英単語は、その暗記の苦痛を取り払う画期的な単語暗記術です。しかし、それだけ画期的な方法にもかかわらず、世の中にはそれほど知られていないのです。その理由は、この方法にも何かしらのデメリットがあるからに他なりません。そこで、この「百式英単語」と上手に付き合い、高校英単語とも上手に付き合っていく方法について、説明したいと思います。上手く付き合うことで、高校英単語の下地を私のように半年で簡単に手に入れることができます

テーマは、2つです。
百式英単語とは?
客観的な評価と上手な付き合い方

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1. 百式英単語とは?

What Is The Hundred English Words

百式英単語には、以下の2冊があります。

「新版 百式英単語 最速インプット→2023 1日20分25時間で2023語が覚えられる!」(無印)と「CD-ROM付 百式英単語TOEICテスト 最速インプット_1日20分→18時間で730点突破までに必要な1100語が覚えられる! 」(TOEIC版)です。無印は、英検準2級から準1級を対象に、TOEIC版は、TOEICスコアー730点までを対象としており、おおむね同レベルとなっています。単語自体も多少かぶっていますが、2つを消化することで約3000語の語彙力を新たに得ることができます。

この他にも「13時間で覚えきる!百式英単語TE上級編【Total Eclipse】」というものがありますが、今回の主旨からはずれるため割愛します。

さて百式英単語ですが、小学校のときに覚えた九九と同様の原理を用いて、英単語を覚えようという試みです。

私たちが小学校のとき、九九を覚える際に計算自体を意識することなく、ただひたすらに「ににんがし」などと何度も繰り返して音読し、条件反射的に言えるようになったと思います。

これを英単語にも応用したものが百式英単語です。例えば「entrance」という英単語を覚えたいとすると「entrance入り口、entrance入り口」のように英語と日本語訳の間に隙間を空けることなく、2回繰り返して音読します。そして、1日20分、100個の英単語をただひたすら、時間の許す限り返すというものです。同じ100個の英単語を7日間音読した翌週には、次の100個の英単語へと移行します。

この方法により、25時間で2023語(無印)の英単語を覚えることができます。TOEIC版は、18時間で1100語となります。なお、学習法の詳細については、TOEIC版の方が後から出版されたこともあり、詳しく丁寧に書かれています。

この作業は頭を使わないため、暗記学習が苦手で単語を覚えられない人にとっても、苦痛を感じることがなく、画期的な方法となっています。

また九九と同様に瞬発力が身に付くことも大きなメリットです。

この2つの単語帳をやり終えることで、語彙力が大幅にアップします。それにより、他の高校英単語帳や高校英文法書に取り掛かる際に、かなりの単語の意味が分かるため、高校英語のハードルを一気に下がることができ、快適なスタートを切ることができます。

ただし、この2つの単語帳を「しっかり」やり終えるという条件が付きます。「しっかり」とはどういう意味でしょうか?次を読んでいただければ分かります。

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2. 客観的な評価と上手な付き合い方

How To Get Along Well

すでに書きましたが、この百式英単語、それほどメジャーではありません。それは、完全な欠陥品だからです。着眼点はすばらしいのですが、「理論において詰めが甘い」「英語学習初心者をだますような節がある」という問題があります。

問題点は、大きく分けて3つです。
長期の時間確保、努力が必要になる
1週間では覚えることができない
誤字脱字が多い

長期の時間確保、努力が必要になる
1週間で100個の単語が覚えられるというコンセプトですが、少し冷静に考える必要があります。

例えば無印です。25時間で2023語の英単語を覚えることができます。25時間といえば短期間に思えるかもしれませんが、1日20分として日数で換算してみると20週間となります。つまり、半年近くも毎日、音読を継続しなければなりません。

記憶のメカニズムから短時間でまとめて学習することはできませんので、かならず20週間の期間が必要となります。英語学習を毎日行うことを習慣化できていない英語学習初心者は、まず間違いなく挫折することでしょう。この教材に取り組むためには、それなりの覚悟が必要ということです。

ただし、最初の難関である「英語耳」を学習し終えた人にとっては、継続自体さほど苦痛にはならないでしょう。

しかし、問題となる点がもう一つあります。この長期間、毎日ベストコンディションを確保できるかということです。この学習法は、1週間毎日続けなければ効果がありません。病気にならないように、毎日の健康管理も大切になるでしょう。

そして、無心で何も考えずひたすら集中して音読するという作業も問題点となります。科学的に考えて、20分間もの間、人間が集中し続けることは不可能に近いのです。特に疲れているときは、さらに集中できる時間は減ることでしょう。

この問題点の回避方法については、次で説明します。

1週間では覚えることができない
この筆者は、身近な学生が1週間で覚えることができたという事例を上げることで信憑性を増し、いかにもこの百式英単語が正しい方法であるかのように主張していますが、これは明らかに前提条件が間違っています。

なぜなら、この本自体が大学受験生やTOEIC受講者を対象としているからです。つまり、それなりに日々、学校の授業や宿題、試験対策などで、この本に列挙されている単語にすでに何度か遭遇しているのです。

そもそも、新しい単語を長期記憶するためには、初見から数えて約100回、その単語に触れなければならないと言われています。

みなさん、「entrance入り口、entrance入り口」と音読してみてください。少なくとも2秒はかかるはずです。つまり、1周100単語を読み上げるためには、タイムロスがないとしても、200秒かかります。20分は1200秒ですから、どんなに早い人でも6周が限界です。実際は、ページをめくったり、少し詰まったりするため、慣れた段階でも1日20分5往復が限界となります。

そして、これを一週間続けても最大で35往復、70回しか同じ英単語に遭遇できないのです。つまり、それが初見の英単語であれば、100回の遭遇は叶わない、覚えられないということです。

そこで、100個の英単語は通常通り、1週間ずつでずらしていくとして、同じ100個の英単語セットは1週間の継続ではなく、3週間継続にすることでこの問題を解決することができます。つまり、1日60分100個3セットの英単語を音読するということです。

これにより、100回以上(最大210回)英単語に遭遇することができるだけでなく、多少の集中力低下も十分にカバーできるため、先ほど上げた問題も解決することができます。

誤字脱字が多い
メジャーでないということは、発行部数が少ないため、改訂も行われないわけですから、他の有名な英単語帳にくらべて、どうしても誤字脱字が多くなります。

特にカタカナ表記の適当さが目立ちます。I(イとエの間の音)にいたっては、その場のノリでイとエが表記されている節があり、一貫性がありません。

しかし、すでに「英語耳」を終えていれば、発音記号が読めるため、カタカナ表記をみる必要がありませんので、気にすることはありません。

カタカナ表記の使用方法としては、発音記号と比較し、2つが一致していない場合に発音記号が間違えている可能性があることと判断材料に使用します。

せっかく覚えた単語の発音が間違っていては、実践で使えません。そこで、このような食い違いが発声した際は、必ず辞書で正しい発音を確認するようにしましょう。

最後に、この単語帳に書いている方法は、効果的であることは間違いありませんし、私が説明した対処法を取れば、さらに確実性が増します。

しかし、過大評価をしてはいけません。本に書いているほどの劇的な効果(一生忘れない、全ての単語を100%覚えられるなど)は出ません。他の教材にも言えることですが、本当にそれだけの効果があれば、その他の教材は必要がなく、駆逐され1冊の本へと淘汰されるはずです。

また人によって、向き不向きもありますし、そんな夢物語なものは存在しないことを頭の片隅に常に置いておいてください。

結局、この百式英単語は、単純にどれだけ同じ英単語に短期間で遭遇するかという当たり前の記憶方法の1手法に過ぎないのです。ただし、他の方法と違い記憶に対して苦痛を伴わない点が画期的なのです。

しかし、これも個人差があると思いますので、この単純作業を苦痛と思う人は、他の方法を模索するしかないと思います。この記事を読んで頂いた人の中で、1人でも多くの人が百式英単語に適応できればうれしい限りです。